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不動産の豆知識 その79
わたしたちが普段「建築」といわれるとビルディングに代表される現代的で無機質な建物か、木造の和風建築を連想します。
しかし実際には建築にはさまざまな種類があり、それぞれの様式ごとに歴史があり、さらにお互いの建築様式が影響を与え合いながら変化してきたという経緯を持っています。
とくに日本の場合は明治以降ヨーロッパ建築が入り込んできたことで和風建築と洋風建築を折衷させた「和洋折衷建築」と呼ばれるスタイルが登場するなど、建築様式の多様化が見られています。
ヨーロッパの建築様式は大雑把に言えば中世初期、4~6世紀ころから誕生したビザンティン建築がルーツとなります。
現在でもヨーロッパ各地にこの様式を採用して作られた教会が各地に残されており、大きなドームとそれを取り囲む細長い尖塔が特徴となっています。
中世も中期に入る9世紀ころに登場するのがロマネスク建築。
こちらは柱が多く重厚なつくりが大きな特徴で、この頃から教会の高層化が進んでいきます。
その後12世紀頃、中世盛期と呼ばれる時期になると登場するのが有名なゴシック建築。
ロマネスク様式に比べて内部に解放感が生まれた一方、ますます高層化が進み、100メートルを超える建築物も続々と登場するようになります。
このゴシック建築が現在まで続くヨーロッパ建築に直接的な影響を与えるルーツとの意見もあります。
ルネサンスに入ると装飾を重視したルネサンス建築が登場し、さらにそれがバロック建築へと発展していきます。
そして規模が大きく壮大なバロックに対して繊細な装飾が魅力のロココ建築が登場し、ヨーロッパは近代を迎えることになります。
日本では明治以降にこうしたヨーロッパの建築様式の影響を受け、和洋折衷建築と呼ばれる建築様式が登場します。
現在でも建築好きの間で高い評価と人気を得ています。
20世紀に入ると現代建築の流れが生まれ、より洗練され、機能性を重視した建築様式へと変化していきます。
現在の建物はこの現代建築の直接の影響下にある一方、現在でも意欲的な建築家によって新たな様式が生まれている状況でもあります。